介護保険の壁は自らが作る・・・
春休み、義実家に帰省してきました。
義実家は86歳と84歳の高齢者二人世帯です。
夫は長男。
現在は片道2時間強の他県で、離れて暮らしています。
地元には義妹二人がいるものの、べったりと依存するわけにはいきません。
幸い身体も動き、認知症の症状もない義両親ですが、
さすがに日々の生活にも、不便を感じる場面が増えています。
義妹も助けてくれているけれど、
義父が長男の帰りを待ちわびているのはよくわかります。
しかし、こちらにも生活があり・・・
とまあ、
恵まれた状況ではあるけれど、
それを少しでも長引かせるために、
公的なサービスを使ってはどうかと思います。
もちろん「他人の世話になりたくない!」という気持ちが強い高齢者。
そこはわかっているつもりです。
だからこその、自立を続けるための支援を受けられればと思うわけです。
そこで、
週に一度の買い物か、掃除の手伝いを受けられる「支援」のあることを話し、
「介護保険の認定を受けてみては?」
と提案したところ・・・
がっくりと肩を落としてしまった義父。
もともと合理的な義母は「わたしもそれを考えている」と、乗り気だったのですが、
そのことばを聞いて、ますます落ち込む様子の義父。
86歳
確実に自分たちの老いはわかっているはず。
しかし、公的なサービスを受ける=家族から「見捨てられている」と感じるようで、
断固として他人の世話など受けたくない。
周囲(義妹含む)は誰もが良い提案だと思ってくれたようですが、当の本人の様子からは、当分無理か・・・と思わざるをえない。
『公共サービスを利用つつ、最後まで自立を目指し、子どもの世話にならない』。
つまりは働ける世代は働いて、少しでも長く公共サービスを支える側に立つ、
そんな誰もがわかっている仕組みの壁を感じた一日でした。
そして今も義父に対して「申し訳ない」という気持ちを引きづっている自分。
昨日の記事に書いたようにせっかく仕事が決まったというのに、それさえ罪悪感を感じてしまうなんて・・・
義父とともに、子世代(わたしたち)にも、「介護保険」利用に気持ちの壁があることを感じました。
もちろん本格的介護が必要になっている方からみたら、甘いのはわかっていますとも!
そうだ、甘いよね!
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